出来事エピソード10

繁華街の中のお店にて

 風俗店が多い地域にあったお店で勤務していたときのことです。週に2~3回来店される男性のお客様で、いつも若い女性の面接をされているお客様がいらっしゃいました。1ヵ月、2ヶ月と過ぎ、いつの間にか「こんにちは」と挨拶をするようになり、プライベートで一緒に飲みに行くようにもなりました。話をしていくうち、近くに〇〇企画と言うアダルトビデオの制作会社があるのですが、この方はその会社の社員さんで、AVに出演する女の子の面接をしていると言う事でした。

  AVのそれぞれの作品のコンセプトや、またそれに出演する女の子との相性など、色々と楽しく勉強させていただきました。私のお店で面接をしているので、私もその女性たちとお会いしています。面接後に毎回意見を聞かれ、私なりの考えも、真剣にお話しさせていただきました。

 またその方に誘われ、採用となった女の子たちと一緒に飲みに行き、お土産に、その子たちの処女作となる作品のVHS(まだDVDではありませんでした)をいただいたのを覚えています。

 また近くにフィリピンパブがあったのですが、このお店のオーナー様も常連のお客様でした。新しい女の子が入るたびに、私のお店に連れてきて紹介をしてくれます。その子たちにとって、日本に来て最初の気が置けないレストランとなったのでしょうか、ほとんどの方は帰国するまで常連のお客様になっていただけました。

 当時は、ほとんどのファミリーレストランは24時間営業でしたので、深夜2時から5時ぐらいまでは、仕事が引けたホステスさん、アフターのホステスさん、送りの方など、いわゆる風俗や水商売の方でとても賑わっていました。

 私もそのお店に招待されお酒を楽しみましたが、皆さんとてもフレンドリーで明るく、楽しい時間を過ごさせていただきました。

 しかしこのお店の寮(独身社員のために、会社がワンルームマンションを借り上げているもの)なのですが、なんと道路を挟んだ真向かいにピンクサロンがあったのです。これは若い男子社員にとって、あまり精神衛生上よろしくないと思い、この寮を解約し静かなところに変更させました。

 これは、私のこの店での1番の成果だったように思います。